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自分のなりたい自分になれる?メイクセラピスト宮井和美さんに聞くメイクセラピーの力

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職種: 生活関連サービス業
※本記事はLessQが取材したものです。


メイクセラピーというものをご存知ですか?
メイクを通して自分のなりたい姿に近づき、意識を前向きに変化させる、そんな技術です。
自分に自信がない、メイクもしたことがなくわからない、という方でも体験してみると驚くほど前向きになれるのだといいます。

サロン「和み」を経営する宮井和美さんは、たくさんのシニアに向かい合ってきた経験をもつメイクセラピスト。
光が丘高齢者センターでオーダーメイクレッスンを行い、たくさんの受講者が大きく変化していくのを見てきたそうです。
今回は宮井さんに、センターでの経験と、メイクの持つ可能性についてお話をうかがいました。




■シニア×メイク。何歳だって女性は綺麗になれる。




——光が丘高齢者センターではどのような活動をされていたのですか?

シニアの方向けに、毎月ボランティアメイク講座を開いていました。
材料費として500円いただいて、自分のメイク道具で翌日からできるようになるためのメイク講座です。

介護や子育てに時間を費やしてきて、やっと自分のために時間が取れるようになった方という方や、旦那様が亡くなって沈んだ気持ちを変えようと思ってきてくださった方など、たくさんの方がいらっしゃいました。


——シニアのためのメイク講座は珍しいように思いますが、どうしてシニア世代に注目したんでしょうか。

私の母がメイクを通して大きく変わったのを見たから、というのが大きいです。

父がガンになって入院したことがあって、はじめて長期間夫婦がバラバラになったストレスで、すっかり老け込んでしまったことがあったんですね。
でも、気分が落ち込んでしまっている母に、メイクをしてあげたら笑顔になったんです。
そもそもメイクやファッションに興味のない人だったのに、艷やかになって、ちょっと元気を取り戻したりして。


——メイクの力を目の当たりにしたんですね。

はい。女性は何歳になっても女性で、きれいになれるし気持ちも変わるっていうことを感じました。
私の母くらいの世代になってくるとメイクなんてしたことがない、やりたくてもわからない、という人が多いんですが、そういう方にこそ伝えていきたいと思ったんです。


——実際に高齢者センターで活動してみていかがでしたか?

びっくりするくらい反響が大きかったです。
毎月2年間開講していたんですが、本当にリピートリピートで。
「まだ出来ないから同じ内容を教えて!」、とか、「できるようになりたい!」って何回も来てくださることもあって、キャンセル待ちにもなりました。
2年間でみなさん一通り受けてくださって、そのあとはシーズンごとに、通算で3年弱くらいやらせていただいたのかな。
本当にこちらが熱気で押されるくらい、みなさん真剣に聞いてくださいました。


——印象に残ったエピソードはありますか?

スキンケアをすることで諦めていた肌がつややかになったり、化粧ノリがよくなったりして、「これはすばらしいー!」ってたくさんの方に言っていただいたこと!
「あなたのそのお化粧ダメよ、受けてきなさいよ」!って他の方を呼んでくださったこともありました(笑)
みなさんの熱い思いが伝わってきて私もすごくいい経験をさせていただいたなと思っています。
年齢を重ねても綺麗になりたいっていう気持ち、誰かと繋がっていたいという気持ちを感じました。




■メイクが人を変える理由とは?変化がもたらす、いい循環。


——講座の参加者にもメイクセラピーを通した変化はありましたか?

自信が持てるようになったという方がたくさんいらっしゃいました。

メイクセラピーの原理は、まずなりたい自分を描いてみて、それからとりあえず「なってみる」、そして「なった自分」を見て行動につなげていく、という風になっています。
メイクが終わった後何回も鏡を見る方がたくさんいらっしゃいましたが、実際にやってみると「私変わった」って実感できるんですね。
その気持ちが「このメイクできるようになりたい!」っていう次のモチベーションにつながっていくんです。


——いい循環が生まれてくる。

そうなんです。
多分、メイクって変化がわかりやすいんだと思うんですね。
例えば、普段全然お化粧をしない方がちょっとチーク入れるようになったりすると「今日ちょっと違うね」とか「お肌綺麗ねー」って声をかけられたりする。
それから「薬を飲んでるから、肌荒れが気になのよね」と言っていた方が、ケアの仕方を知って肌がつやつやになった、ということもありました。

誰かに褒められたら嬉しいし、悩みが解消されればストレスの解消にもなりますよね。
そうやって変化がわかりやすいし気づいてもらいやすい、だからモチベーションにもつながっていく。
メイクを通じて自信が持てるようになって、変わっていった人はたくさんいました。

あとは、肌がきれいになった、お化粧の仕方がわかったという見た目の変化だけでなく、横のつながりができたということがあります。
セラピーなのでみなさんを励ましたり共感したりっていう時間をもうけるんですが、そこで一緒に頑張れる仲間ができるというか。
メイク講座はもう終わりましたが、今でもみなさん頑張ってくださっているそうです。




■「私なんて」を超えていく。自分の魅力を言えますか?

——シニアの方に取材をしていると、「私なんて」とおっしゃる方がとても多いことに気づきます。そういった方にメッセージはありますか?

「私なんて」って言う方すごく多いですよね!
講座をやっている時、自分に自信のないところ、嫌なところを挙げてくださいっていうと湯水のごとく(笑)出てくるですが、逆に自分のチャームポイントを挙げてくださいっていうと本当に出てこない。 

だけど、メイクって何が大事かって言うと、そのチャームポイントを際立たせるっていうことなんですね。
「私はこれが綺麗」とか、「ここが素敵」っていうところを見つけてそこにフォーカスさせるんです。

だから、「私なんて」っていう方にはまず、「本当に素敵なんですよ」ってことを気づいてほしいですね。

——講座ではどんなアプローチをされているんですか?

講座では、他の人にその人のいいところを紙に書いてもらって、発表してもらいますね。
「肌がすごく綺麗です」とか「ファッションが素敵です」とかなんでもいい。
その人の気づいていないチャームポイントをみんなで教えてあげると、「そうなんだ私!」って自信が湧いてくるんです。

——他の人から見たら魅力がわかるんですね。

そうなんですよ!もう本当に、みんなに「ここがすてき!」って教え合いっこしてほしいです笑
「自分でちょっと太ってる・・・・・・」って思っていても、「柔らかい感じがして素敵です」とか「セクシーです」とか、そういう風に見えていることってありますから。
本当は自分で自分探しができると一番いいんですけどね。

メッセージを送れるとしたら、「まずチャームポイントを知りましょう、そしてチャームポイントを伝えてあげましょう!」って伝えたいですね。
普段一緒にいたら言わないかもしれませんが、あなた本当にここ素敵よねーってお互いに言い合ってみてください。そうするとお互いに綺麗になっていく素敵な関係ができると思うんです。




■メイクを通して新しい自分に出会おう!

メイクで見た目を変えることは、小さな変化かもしれません。
けれど、その小さな変化を通して人は自信を持つことができ、さらに自分の魅力を追求できるようになっていく……、そう考えるとメイクは最終的には生き方を変えるほど大きな可能性を持つものとも言えるでしょう(大げさかもしれませんが!)。

宮井さんは、何歳になっても人は変われること、そして、自分では気づいていなくても誰もが魅力を持っていることを力強く語ってくださいました。
まずは、やってみようという気持ちから!
自分を変えたいと思っている方も、ちょっと面白そうかな?と思った方も、ぜひ一度メイクセラピーで新しい自分に出会ってみませんか?

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