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認知症、精神・身体障害改善に効果的なドッグセラピー 〜犬と共に歩む人生〜

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職種: その他
、私がこうやってコラムを書けているのは、社会、学校、親などによる教育のおかげである。もちろん知識面だけではなく精神面でもだ。時には教わることだけでなく自発的に何かを学ぶこともある。しかし、いくら教わっても指摘されても直せない時もある。上司から部下へ、先生から生徒へ、親から子へと人間から人間へ、言葉が通じる同士の教育でも中々上手くいかない。それが言葉の通じない同士だったら余計に難しい。それに関して言えば、犬と人間はまあよくやっていけてるなと思う。犬が人間の言うことを聞くのは彼らが飼い主のことを「群のリーダー」と思っているからだ。そこまでは犬の生態を考えればわかる。ただ犬がなぜ我々が思う以上に人間を愛し、寄り添い、時に慰めてくれるのか。科学的に詳しくはまだ分かっていない。しかし犬には確実に人間を慰める力があるのだ。


癒しのプロ、セラピードッグ

ドッグセラピーという言葉が近頃認知され始めている。ドッグセラピーとは動物を使った治療方法であるアニマルセラピーの一種で、高度に訓練された「セラピードッグ」を用いることにより、高齢者や認知症、自閉症など様々な障害を持つ人々に対し、心や身体のリハビリテーションを目的としたものである。人間が犬と触れ合うことによって精神的、情緒的安定や運動機能回復効果などが期待できる。しかし、一般人を癒すことならペットの犬でもできるだろうが、精神的、肉体的に障害を持った人を対象にするのであれば、特殊な訓練を受けたセラピードッグによるドッグセラピーが必要となる

そんな中、一般的なペットのしつけを始めとし、ドッグセラピーまでを扱っているのがウィジードッグクラブである。ウィジードッグクラブのトレーナー全員が、ドッグトレーナー・ドッグセラピストの養成学校である「Japan Dog Academy」の卒業生であり、特殊な訓練を積んでおり、正式なライセンスも所有している。ウィジードッグクラブではサービス内容として、一般的なしつけ、ドッグダンス、愛犬の健康相談などがあるが、今回は介護・福祉施設や幼稚園・小学校または個人に向けて提供しているドッグセラピーに注目したい。


様々な人のニーズに応えるドッグセラピー

ウィジードッグクラブでのドッグセラピーには3つの種類がある。

動物介在活動 (AAA=Animal Assisted Activity)
対象者は主に健常者で、約20~50名の大人数プログラム。目的は動物が側にいる環境で癒しを与えること。内容はふれあいやレクレーションなど。

動物介在療法 (AAT=Animal Assisted Therapy)
対象者は認知症、身体障がい者、パーキンソン病などの方で、1~5名程度の少人数プログラム。目的は対象者のニーズを把握し、個々の改善目標を定め実行。内容は感覚刺激、空間認識、発語など。

動物介在教育 (AAE=Animal Assisted Education)
対象者は幼児~小学生までの子供で530名程度。目的は動物との接し方を教える事で、命の大切さ、他者への思いやり、コミュニケーション能力の向上である。内容はレクレーションや犬のお世話。


ドッグセラピーの効果として、笑顔が増えたり言葉を発する機会が増えたり、そして他の対象者に話しかけるなどの、社会性の向上がある。その他には、先ほども述べたが、精神的、情緒的安定や血圧が10%ほど下がることも期待できる。自分自身の役割を認識し、その役割に対しての行動が見られるので、運動機能回復効果が得られたり、他人を思いやる言動が増えたりもする。

高齢者にとっては「記憶力、認知症の改善」、障害を持つ方には「自立」、健常者には「精神的安定」、子供には「社会的教育」とドッグセラピーの効果は大きいのである。

人間には心を開かない人も犬になら心を開くかもしれない。我々が犬に心を開いたとき、彼らも我々に心を開くであろう。そして言葉は通じずとも、様々な感情を酌み交わすのである。我々人間は彼らの「群のリーダー」なんかではない。長い生命の歴史を一緒に歩んできた最良の友人なのである。

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